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3 月
29

昔のソフトウェアリリース

技術スタッフ


今回は、20年以上前のソフトウェアリリースに関する知っていて損はない話をします。

★ソフトウェアリリースのことをテープアウトと言っていた
今、ソフトウェア開発をしている方は、テープアウトという言葉を聞いたことが
ないかもしれません。
何故、ソフトウェアのリリースをテープアウトと言っていたのか。
それよりさらに昔、プログラムを入力するのに紙テープを使っていた時期がありました。
紙でできたテープに、幅方向の1列に8個(8 bit = 1 Byte)の孔を開ける場所があり、
ここに穴をあけてプログラムを組みました。
そして、このテープを提出していたのがテープアウトの由来のようです。

★テープアウトの時期がかなり早かった
私が入社した時は、テープアウトはその製品を最初に出荷する3、4ヶ月前でした。
この頃はデータを書き換えられるマイコンは高価で、コスト面で製品に搭載することは
できず、一度だけプログラムを書くことができるワンタイムマイコンというものを
使っていました(おそらく今でも電卓など小規模の電化製品には使っているはずです)。
ワンタイムマイコンは、テープアウトしてからマイコンメーカーがマイコンを発注して、
そのマイコンにプログラムを書き込むため、完成するまで日数がかかります。
そのため、完成品が必要な日から逆算してテープアウトをしていました。
また、完成品が来るまでにES品(Engineering Sample)やCS品(Commercial Sample)
といったものも作られるので、電気回路の評価ではそのマイコンを使っていました。

★テープアウトはソフトウェア開発の最後の仕事
製品のテストが終わに近づくと、テープアウトの準備が始まります。
当時は揮発性のROMにプログラムを書き込んで、ROM提出用の書類を作成しました。
そしてマイコンメーカーにROMと書類を提出、これでソフトウェア開発は終了です。
ここから先は、ソフトウェア開発のスケジュールは引かれていません。
そのため、テープアウトの後は何もすることができず、致命的なバグが出ないことを
祈るばかりでした。

★もしテープアウトした後にバグが見つかったら
次の3つのいづれかの判断で対処がおこなわれました。
1.日常の使用では問題ないと判断
2.日常の使用では問題ないが、直しておいた方がいいと判断
3.日常の使用で問題があると判断
”1.”の場合は、現状Goとしました。
今なら、ソフトウェア更新のタイミングで修正をしているでしょう。
”2.”の場合は、製品の出荷のタイミングでプログラムを差し替えます。
製品に搭載するマイコンは、ロット単位で発注します。
通常、テープアウトしたプログラムは1stロット、2ndロット、…と使い続けますが、
”2.”のバグが見つかった場合は、例えば2ndロットでマイコンの差し替えができるよう
だったら、そのタイミングに合わせて再テープアウトをしました。
よく発売してすぐに買わない方がいいという話を聞きますが、こういった事があるかも
しれないからです。
”3.”の場合は、もちろんテープアウトのやり直しです。
この時点でテープアウトの時に発注したマイコンは全て破棄になります。
さらに、ここから再テープアウトをするので、製品の出荷が遅れてしまいます。
市場に製品を出す時期はクリスマス商戦や新学期などの節目に合わせるので、そこに
間に合わないと予定していた売り上げに達成せず、最悪な状況になります。
もちろん、この場合はマイコンのメーカーにお願いしてスケジュールを詰めたり、
船でなくコストはかかるけど飛行機で輸送したりなどの手を打ち、被害を最小限に
しようと試みます。

★今のソフトウェアリリースと比べると
市場に出回った後にプログラムの書き換えができないので、ソフトウェアの規模は
小さくても、品質に関しては会社全体で取り組んでいました。
しかし、ソフトウェアの更新が可能になった今でも、製品の良い悪いが口コミ等で
世の中に拡散されてしまうので、品質の重要性は今も昔も変わっていないと思います。


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