私もかつて未経験でIT業界に入りエンジニアとしてのキャリアをスタートしました。
今回紹介する知識やスキルは、私自身が未経験で入社して今まで働いてきたなかで「これをやっておけばよかったな」と感じたことです。
未経験からエンジニアの道を歩むことに興味を持っている方々に向けてオススメしたい重要なスキルになるので、ぜひご覧いただきこれからのキャリアに役立ててもらえたらうれしいです。
試験勉強を通じてITに関する基礎的な知識を付ける
未経験からのスタートだと、最初は仕事で使われている用語や概念がどのようなものかわからないことが多いと思います。
もちろん、仕事をしていくにつれて自然と理解できるものではありますが、何も知らない状態よりもなんか見たことがあるな?聞いたことがあるな?といった状態の方がすんなりと覚えられますよね。
ということで、未経験エンジニアの方はまずITパスポートについて勉強するのをオススメします。
ITパスポートは【ITを利活用するすべての人が備えておくべき、ITに関する基礎的な知識が証明できる国家試験】です。
直接仕事の内容に関わらずともITパスポートの勉強を通じて基礎的なITの知識が得られるので、ITの知識がなくて不安という人の取っ掛かりには最適だと思います。
もし、ITパスポートの知識よりも深い知識を得たいのであればエンジニアの登竜門とも呼ばれる基本情報技術者試験の勉強をするのもいいでしょう。
基本情報技術者試験は【情報処理技術者としての「知識・技能」が一定以上の水準であることを認定している国家試験】であり、内容も実際の仕事に直接関わってくるものも多いので、絶対にやって損はないです。
しっかりとした基礎知識が身に付けられればエンジニアとして様々な応用も利くので、個人的には入社した後でも後々は取得したほうが良い試験だと思います。
大事なのは試験合格ではなく、試験勉強を通してどれだけ幅広くなんとなくでも知識を付けることだと思うので、未経験入社で入社までに時間に余裕のある方はぜひ挑戦してみてください。
仕事中に「これ、試験勉強でやったやつだ!」となるとちょっとうれしいですよ。
ExcelやPowerPointなどのOffice製品で何ができるかを知る
エンジニアと聞くとプログラムやコードを書くイメージが強いですが、要件定義書やテスト仕様書、提案書などExcelやPowerPointなどのOffice製品を使って仕事をすることが非常に多いです。
むしろ「今日はコードを書くよりExcelで資料を作っている時間の方が長かったな~」なんて日も珍しくありません。
なので、未経験でエンジニアになりたいけど方向性も決まっていないという方はOffice製品について知識を深めることをオススメします。
知識を深めると言ってもMOS資格(マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト)を取得するのはさすがに大変なので、Googleで「Excel よく使う関数」「PowerPoint 提案書 作り方」などと検索して上位に出てくる記事を読むくらいで大丈夫です。
そのOffice製品はどのような使われ方をしているのかを知って、その中で基本的な機能はどのようなものがあるのか把握すれば十分だと思います。
特にExcelは使用する頻度が高いと思うので、関数についてもどのようなものがあるのか事前に調べておくと安心です。
余裕があれば「保存時にはアクティブセルをA1に戻す」などのお作法的なことも調べておくとなお良いかもしれませんね。
前回の技術ブログでテスト検証エンジニアが記事を書いているのでよろしければこちらもどうぞ
→【実例付き!】業務で使うExcel関数のご紹介
無料学習ツールを触ってみる
上記①、②ではエンジニアになりたい人全般向けにやっておいたほうがいいことをあげましたが、もうすでにこの言語をやりたいと決まっている人やどんな言語があるか試しに書いてみたい人向けには実際にコードを書く練習をすることをオススメします。
今の時代はありがたいことに無料で学習できるサイトがたくさんあります。下記に無料で学べるエンジニア向けの代表的な学習サイトを2つご紹介するので、自分に合うかどうか試してみてください。
Progate(プロゲート)
Progateはオンライン上で手を動かしながらプログラミングを学べる学習サービスです。
HTML&CSSからPHP、Pythonなど数多くのプログラミング言語の基礎を無料で勉強することができ、応用レベルの講座は一部有料となっていますが無料プランでも基礎を学ぶには十分な講座が揃っています。
環境構築の必要が無く手軽なうえ、実際にコードを書く練習もできるのでプログラミング言語を学習するサイトとしては個人的に一番オススメです。
パソコンだけでなく携帯電話からでも利用できるので通勤時間や空き時間でちょこっと勉強したいときにも非常に便利です。
ドットインストール
ドットインストールは動画を見ながらプログラミングを学べる学習サービスです。
Progateと同じく応用レベルの動画は有料となっていますが、基礎レベルの動画は無料で見ることができます。
ほとんどの動画が3分以内にわかりやすくまとめられていているので、とりあえず要点をまとめて見たいという人にオススメです。
まずは動画を見て、できそうであれば実際にコードを書いてみるという流れで進めるのがベストですが、ドットインストールにおいては実際にコードを書くために環境構築の必要がある所が少し難しいかもしれません。
しかし、環境構築のやり方も丁寧に公式サイトに掲載されているので、練習がてら自分で環境構築にチャレンジしたうえで動画を見ながらコードを書くことにチャレンジしてみてください。
コミュニケーション能力の大切さを知る
エンジニアの一般的なイメージとしては「パソコン画面を見ながら黙々と作業をする」と思われがちです。
ですが、実際はチームで仕事を行うため、チーム内での情報共有やチーム間での調整など相互にコミュニケーションを取りながら進めていく必要があります。
コミュニケーションを取ることが苦手だという人もいるかと思いますが、チーム内でコミュニケーションが取れないと、作業がストップしたりミスが発生したりする恐れもあるので、質の高いサービスを提供するには、他のエンジニアとの連携が欠かせません。
ではどのような能力が必要かというと、相互にコミュニケーションを取るための「相手に分かるように自身の言いたいことを伝える力」「相手の伝えたいことをしっかりと聴く力」が重要となります。
自分が何を伝えたいかを考えるのも必要ですが、「相手にどう伝わったか」を意識しないと誤解を生む原因になってしまいます。
結論を「最初」と「最後(繰り返し)」にすることで相手に負荷無く伝えることができるので、私も常日頃意識するようにしています。
逆に相手が伝えようとしている時は相手の話の展開が見えて先回りして話をしたり、途中でさえぎったりするのは聴く力が不足している人と思われる場合があるので注意しています。
何か言いたいことがあっても最後まで相手の話を聴いて、それから自分の意見を話すことでしっかりと相手を尊重することが大事です。
普段の会話や文章でのやり取りも、意識一つで変わってくると思いますので、意識して行動してみてはいかかでしょうか。
論理的思考力(ロジカルシンキング)を理解して鍛える
論理的思考力(ロジカルシンキング)とは「複雑なものを整理し、シンプルにして道筋を立てていくこと」です。
現実として、頭に中だけで考えをめぐらし時間だけを無駄に消費してしまうことはないでしょうか?
実際に図で表現したり、箇条書きにしたりすると、仕事内容がより整理され、問題解決に繋がるとことも多いと思います。
論理的思考力の重要性
メリット1:問題解決能力の向上
・問題点を見つけて現状を分析し、原因を特定して解決策を考えることができる。
メリット2:プレゼン力や提案力の向上
・道筋を立てて一貫性のある話ができ、相手に分かりやすく伝えることができる。
メリット3:コミュニケーション能力の向上
・「伝える力」と「聴く力」が上がり、一方通行にならず相互理解へと繋がる。
シンプルですが、以下のことを意識するだけでも十分に役立つと思います。
論理的思考力を鍛える
1.言葉を具体的に話す
日々の会話の中でも、抽象的な表現ではなく、具体的に5W1Hを押さえて話をする。
2.意識的に自分の考えを批判的に見る思考を持つ
「クリティカル・シンキング(批判的思考)」という意識的に自分の考えを批判的にみる思考法で、偏った思考にならないようする。
3.本質的な課題を押さえる
課題を解決するために、具体的にどのようことをするべきかを深く掘り下げて考える。
課題となった経緯、背景にどのような問題意識があるかを知ることも大事になってきます。
深く掘り下げずに表面的な課題を解決しても、根本的な解決にはならず、場合によっては見当違いな対応をしてしまう場合もあるので注意が必要です。
最後に
上記で紹介した項目は、私個人の経験から感じたことではありますが、どれもやっておいて損はないものだと思います。
どれも毎日コツコツ行っていけるものですので、空き時間を利用してやってみてください。このブログがこれからエンジニアとして頑張っていきたいと考えている方の参考になれれば幸いです。
また当社では、未経験からエンジニアになった社員が多いのでサポートする環境が整っています。もし興味があれば、ぜひ一度エムアールピーへいらしてくださいね。