みなさんこんにちは、エムアールピーのHです。
少し前の話になりますが、骨髄バンクのドナー候補者になりました。最終的にはドナーとして選ばれなかったのですが、誰かの命を助けることができたかもしれなかったという貴重な経験でした。
ドナー候補者に選ばれたら、以下のような流れで進んでいきます。
1. 骨髄バンクのコーディネーターさんから連絡が来る
2. コーディネーターさんからの詳細な説明および意思確認、病院での検査
3. ドナーとして選ばれる
4. 立会人同席のもと最終同意
5. 約1か月前の健康診断
6. 入院しての準備、採取
私は最終ドナーにはならなかったので、②までで終了しましたが、今回の経験を通して初めて知ったことも多くありました。
骨髄採取の方法について
骨髄提供には「骨髄提供」と「末梢血幹細胞提供」の2つの方法があります。骨髄を提供するというと「骨から骨髄液を取る」というイメージが強かったのですが、実際には2つの方法が選べることを知りました。
> 骨髄提供は全身麻酔を行い、骨盤付近にある腸骨(ちょうこつ)から注射器で骨髄液を吸引する方法です。末梢血幹細胞提供は、白血球を増やす薬を注射し、血液に流れ出した造血幹細胞を専用の機器を使って採取する方法です。
引用:[日本財団](https://www.nippon-foundation.or.jp/journal/2023/96166/intractable_disease)
このように、成分献血のような「末梢血幹細胞提供」もあると知り、「骨から骨髄液を取る」というイメージが怖いという人にももっと認知されれば、少しはドナー登録のハードルが下がるのではないかと思いました。
一連の流れで休暇が10日程度必要になること
事前の検査や入院などで平日に病院に行く必要があり、働いている人だと10日前後の休暇を取る必要があります。
> 骨髄バンクを介して骨髄・末梢血幹細胞提供をする場合、説明や検査のため、平日の日中に医療機関へ出向いていただく必要があります。その回数は多い場合で8回前後にもなり、提供時の入院や採取後の健康診断を含めると、お仕事を休む日数が10日以上に及ぶことも珍しくありません。
引用:[日本骨髄バンク](https://www.jmdp.or.jp/donation/donorsupport/donorleave.html)
幸いなことに、私がドナー候補に選ばれたと相談した際は会社から「そういう理由であれば休んで大丈夫」と言ってもらえたので、実際に入院などに進んでも問題はなかったのですが、業務の調整が難しい人にとっては現状として厳しいと感じました。
その対策として、日本骨髄バンクの「ドナー休暇制度」や市町村での「骨髄移植ドナー支援事業」などの支援があるので、数百分の1から数万分の1の確率で選ばれたドナーができるだけ多く最後まで進むことができればいいなと思います。
ドナーは善意での行動で、身体的にも時間的にも負担がかかります。ですが、その負担で誰かの命が助かるのなら、私はこれからも骨髄提供をする意思を持ち続けたいと思っています。人の命を救える機会なんてなかなかないですし、他人なのに数百分の1から数万分の1の確率で遺伝子が一致するのは奇跡だと思いませんか?
ドナーの通知はある日突然来るので、もしまたドナー候補に選ばれた時のためにも健康を心掛けたいと思います。最近暑さが酷いですが、皆さんも健康に過ごしてくださいね。そして、もし関心があれば骨髄バンクのドナーについて調べてみてください。では、また。